結社誌5月分歌稿

    『午 後』

★混じり合ひはや意味なさぬ声ばかり充ち満ちてゐる広き店内

★にこやかに客送り出したちまちに無表情となり店員の去る

★楽しげに過ぎゆく少女の脛しろくぴんと張りつめ時を支配す

★膝上のソックスと短きスカートのはざまに見ゆる白き肉体

★ひとつずつ氷をグラスに丁寧に入れゐる中年男の堅実

★一瞥をくれて過ぎ去る男あり見知らぬどうしの時が交はる

★黙々とテーブルを拭く一時間六八〇円の労働
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by sei_97 | 2007-05-06 14:42 | 短歌
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