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地域文化祭?

何だかよくわからないけど、枯れ木も山の賑わいということで、何か出せと言われたので、まあこれしか取り柄のない短歌を出すことにしました(笑)

とは言っても、新作つくる余裕なんぞないので、2年くらい前からのものを引っぱり出して並べ替えて…。


一応、四季を表すべく色違いの和紙に貼りつけて、こんな感じになりました(ピンぼけ(爆))

地域文化祭?_e0099547_033132.jpg



こんな歌です。
春を2月から始めてます。しかも、短冊が短いので分かち書きです。


「春」

  二月
寒風に身をまかせつつ
 紅梅の蕾は
     かすかに色づきてをり

  三月
瀬戸内の海は
    のたりと春になり
  漁船は波を立てず出でゆく

  四月
ひめじおん咲き乱れたる
  夕暮れの
    休耕田を風の吹きゆく


「夏」

  五月
ひとを恋ひ牛は啼くなり
 逝く春のほどけむとする
        夕暮れ時に

  六月
おんなじであり続けること
六月の雨は
    静かに大地を濡らす

  七月
不器用に笑む少年の紡ぎ出す
    恋歌ひとつ
       ゆふぐれに舞ふ


「秋」

  八月
たれをにくむこともできずに八月は
いのちはかなきことのみを知る


  九月
この夏を
 まだ終はらざるものとして
  蝉はしんしん鳴きつづけたり


  十月
空蝉のかさり転がる足もとに
 身をひそめたるこほろぎのあり


「冬」

  十一月
山霧の
  濃くたちこめる山あいに
    ぽつかりしろく
       朝日はのぼる

  十二月
柳さへ折るる雪の夜
  ふるさとは
   老いたる母でいつぱいになる

  一月
ふる雪と
  降らざる雪のまんなかに
   満月ひとつ屋根みおろせり
by sei_97 | 2007-11-02 00:07 | 短歌
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