カテゴリ:短歌( 45 )

結社誌用短歌

作れないかなぁと思ってたんですが、何とか帳尻合わせました(苦笑)

  『声』

★宵闇に浸食されゆく天空に繊月ひとつ傷つきしまま

★毛羽立つた古い畳とわたくしを苗床としてキノコが育つ

★いつまでも続く闇夜の底ふかく鹿なく声の走り抜けたり

★振り回す呪詛の矛先さだまらず牡蠣殻の固き口こじあくる

★しなければならぬ何かとしたきこと決めかねて空にオリオンを見る

★回り巡る年のおはりに善きことを一粒一粒かぞへてみやう

★両翼をひろぐればふはり舞ひあがるなり重き身は風にまかせて
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by sei_97 | 2007-01-05 22:41 | 短歌

06年自選短歌

正しくは05年11月から06年10月までの結社誌に載せた歌の中から7首自選。
(と、こうして一応「毎日更新」のお茶を濁そうという魂胆w)

   「柘榴石」

駝鳥には駝鳥のかなしみ雨を呼ぶ風が茶色の羽根をふるはす

花びらのひとつひとつにひとの名を書き込みて朝の行事を終へる

赤き星さえざえとあり勝てぬまま帰る夜道の少女のうへに

おんなじであり続くること六月の雨は静かに大地を濡らす

序列より締め出されたる星ひとつ冥府の王は闇に笑ひき

この夏をまだ終はらざるものとして蝉はしんしん鳴きつづけたり

終はりなき輪廻のそとで幾たびもきみの生まるる暁を待つ
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by sei_97 | 2006-11-27 20:12 | 短歌

たぶん来月の

結社誌に出すうた。
まだたぶん手直しするけど、とりあえずメモがわりに。
「短歌」カテゴリにあまりに記事がなさすぎるので(笑)



結び目の解けぬ夜更けに折れ爪の先で切り裂く満月の腹

声あげて泣き出しさうな夕暮れを蚊柱の中にねじ込み終える

アイシテルと百回書いて一回も伝えぬままの夜が更けてゆく

雪虫のふはりふはりと飛ぶ真昼きみの笑顔が思い出せない

少しだけ薬の量が増えましたゆるゆる動く世界のなかで

散りきった銀杏の黄色がくるくるとわたしのまわりを踊り続ける

散りぬるをちりぬるをなほ夢を見てゐたきこころに雪虫の舞ふ
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by sei_97 | 2006-11-25 23:21 | 短歌

そろそろ締め切り

やばい。やばい。作らなきゃ。
結社誌の締め切りが近いのでございまする。

とりあえず2首メモがわりに。

★声あげて泣き出しさうな夕暮れを蚊柱の中にねじ込み終える

★ひとりでは不協和音すら出せないと気づく夕暮れ西の空の月
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by sei_97 | 2006-10-30 23:46 | 短歌

戦え!何を?人生を!

短歌仲間(ネットのみでの知り合い)の某さん、4人の子持ちで日々めちゃくちゃ頑張ってるお母さんで、しばらくネット上で姿を見なかったんですが、今日久々に短歌を発表されまして。

いやー、素直に頭さがりました。
本人の承諾取ってないからここには転載できないけど、凛として潔くてべたべたしてないいい短歌なんですわ。

ああ、人生と真っ向勝負してる人の表現活動ってのはこうなんだなと思わされました。甘えがないんです。ことばにも組み立てにも。

長いこと「現実と向き合わないといい歌は詠めないわよ」と師匠に言われ続けてきて、それでもやっぱり現実と向き合うことなんかなかなかできなくて(だって体力も気力も消耗するから)、おかげで上手く見せる技術ばかりは向上したけど芯がないのよね、ワタシの歌は。

演劇部の今やってる脚本の中に、
「芯のない鉛筆を削ろうとすることがそんなに大切か!?」というセリフがあるんですが、痛い痛い。


一応06年度の自選歌7首(結社誌提出)
===

花びらのひとつひとつにひとの名を書き込みて朝の行事を終へる

赤き星さえざえとあり勝てぬまま帰る夜道の少女のうへに

おんなじであり続けること六月の雨は静かに大地を濡らす

幾十の穴より出でたる幾十の夢の抜け殻 蝉時雨ふる

序列より締め出されたる星ひとつ冥府の王は闇に笑ひき

この夏をまだ終はらざるものとして蝉はしんしん鳴きつづけたり

終はりなき輪廻のそとで幾たびもきみの生まるる暁を待つ

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by sei_97 | 2006-10-11 00:04 | 短歌